スタートアップの成果が出るときは一瞬。3か月で出来ることを、半年、1年かけてはいけない #svcamp

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Photo by Karina Carvalho | Unsplash

 

Skyland Venturesの投資先で先日上場企業からの買収が発表されたLAUGH TECH(CuRAZYを運営してた) 社長の伊藤 新之介さんと初の合宿に行ってきました。今回は慰労的な意味合いと反省会的な感じで、ご一緒してきた3年超を振り返り。お互いバタバタしていると、落ち着いて振り返りする時間も無いので今回有意義でした。そこで彼と話してて取っていたメモを残しておきたい。3年超、社長をやっていて、事業も伸びてきてたので参考になりました。彼がまた起業するときがあれば応援したいと思ってます。

 

スタートアップの成果が出るときは一瞬。3か月で出来ることを、半年、1年かけてはいけない

プロダクトを出す、トラフィックを伸ばす、収益化する、ファイナンスするなどそれぞれ3か月などの短期間でやりきる気持ちを持つ必要がある。CuRAZY運営から2年8カ月だが、もっと事業のスピードアップは出来たはず。

 

ファイナンス計画の重要性とファイナンス自体の勉強が必要だった

起業家は楽観的なので、振り返るとファイナンスについては、計画性が弱かった。この時期までにこのKPIを達成して、この金額資金調達すると言うのが上手く考えられてなかった。
また、資金調達をするときに断られるパターンでVC・事業会社で、 すぐ明確に断る人と、話をずっと続ける人がいる。話が続く人と何度もリソースを取ってしまう。
ファイナンスは勉強しておけばよかったと思うとのこと。

 

開発を続けるのではなく、マーケティングチャネルを考える

LAUGH TECHは創業時にはマンガ投稿アプリをやっていて、今はメディアが主体。メディアはコンテンツを作り続けてソーシャルやSEOを狙う。アプリの場合は、マーケティングチャネルがなさ過ぎる。なのに、機能追加し続けてユーザーは伸びないジレンマに陥りやすい。


KPIのジレンマと集中すべきポイント

KPIが伸びていると、それに集中したくなる。トラフィックが伸びているとトラフィックを伸ばし続ければ良いと言う空気感になったときがあった。特に2年前くらいはトラフィック拡大を最優先なものとの話になっていた。

 

目標KPIを決めたがアクションプランに落とせてないと無駄うちが増える

トラフィックが伸びてないときには多くのケースで無駄うちをたくさんしてきた。上手くいってるときはシンプルになるが上手くいかないときは、闇雲に手を打ってしまう。広告を打つ・使えない機能を作るなど、やることを広げてしまい、結果無駄うちが増える。

 

新規事業を潰してしまう罠

2年前、CuRAZYは月間3000万PVくらいのときに、今で言うBouncyのようなガジェット紹介のメディアTHE CASTを始めたが初月130万PV、3か月目には月間200万PV行ってたのに撤退する判断をしてしまった。もし今からメディアを新規に立ち上げるなら、1か月目にソーシャル中心で100万PV、2か月目に記事広告の営業をして収益性を確認するだろうと思うが当時は曖昧だった。メディアは事業計画を立てやすいから立てて運用するべき。

 

元記事(3年間の経営の振り返り) 元記事(合宿へ) 元記事(買収発表後)

 

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(合宿に行く前にLAUGH TECH主要メンバーと。お疲れ様でした!)

過去の参加者から8社起業済の伝説の授業 中央大学起業家講座 #ビジプロ にて講演しました

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中央大学起業家講座 #ビジプロ にて講演しました

昨日、中央大学起業家講座 #ビジプロ  にて講演をさせて頂きました。

 

東大、早稲田、慶應、東京理科大学、筑波などの起業家講座にはこれまでご縁がありましたが、今回は多摩センターにある中央大学にお邪魔してきました。

 

参加者は30名ほどでしたが、質問などの様子から過去に類を見ないほどものすごい熱心な学生が多くて、ここ2年で生徒から8社会社の創業支援をされてきた中央大学の准教授の 高橋亮平さん (@ryohey7654) や、彼の教え子で起業したtrimy五十嵐さん、石原 里奈さんインフルエンスによるところが大きく素晴らしいと感じています。

 

過去この授業から起業した8社に加えて、今日の参加した学生から3社が向こう1ヶ月くらいで起業することになりそうです。

 

今日はとっておきの新しい話として、『ベンチャーキャピタルは扇風機だ』というのを熱く語ってきました。これについてはまた当ブログで紹介したいと思います!

 

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いつも使用させて頂いていますが日経新聞で紹介頂いたベンチャーキャピタリストの記事です。

 

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 熱心な学生が多くて質問がたくさん出ました。

 

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ベンチャーキャピタルは扇風機なのです!

 

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当講義の担当准教授でおられる高橋亮平さんは中央大学特任准教授としての活動の他、NPOの運営や政治関連の活動に加えて、ヤフーニュースでの執筆などもされている方です。

参考:<起業のトリセツ>日本の起業で最も多いのは60歳以上…学生が大量に起業したら日本経済は変わる!(高橋亮平) - 個人 - Yahoo!ニュース

 

 

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今日は貴重な機会をありがとうございました。この中から10社スタートアップを産み出す!

スタートアップの資金調達後の罠や新規事業についての考え方

昨日の夜は、Skyland Venturesファンドへ出資頂いている上場企業の経営者の方との会食でした。そこでのお話のメモがFacebookでかなりシェアされたのでこちらのブログにも掲載します。
 
○スタートアップの資金調達後の罠
・高給人材
優秀人材じゃなくて高給人材を取ってしまう。
・マーケティング
マーケティングの結果が定義されていない状態で広告投下し始める。
・オフィス
事業計画上、1年後を見越したオフィスを引くと強烈にアグレッシブなプランを想定しているケースが多く、計画通り至らないと重荷になって行く。
 
○経営チームはダイバーシティが重要
・長期的に強い会社は経営チームのダイバーシティがあるところ。ワンマンが強いときはあるが、どこかで考え方を変えなければならないときは来る。
 
○既存事業の大きさと新規事業
・既存事業が大きく成長してると、規模の差で新規事業に軽んじられる。
・既存事業にはきっちり言われたタスクで結果を出す人材が必要。しかし、自由にやって結果を出す人材が足らなくなる。既存事業の成長が止まると、自由にやる人材が必要の方が重宝される。
 
○トラフィックのあるサービスにおけるあるある
インターネットビジネス経験が無い人が考えるとトラフィックを元にECをやろうとする。同じメディアでデジタルコンテンツの方がスケーラブルがある場合でもECを選びやすい。
 
○スタートアップで成功する人のパターン
エネルギッシュな人。
 ○日本のスタートアップのグローバルな事業機会
日本のモバイルリテラシーの高さはまだまだチャンスがある。そこをよく考える。  

 

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