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Skyland Venturesブログ

The Seed Maker.

VCの運営するコワーキング #HiveShibuya ってぶっちゃけどうなの?入居スタートアップ第1号クラスターCEO加藤直人氏に聞きました

 

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 #HiveShibuyaで過ごした創業期にはどんな出来事があったのか、ぶっちゃけどうだったのか

バーチャル集会サービス「cluster.」を運営するVRスタートアップ クラスター株式会社CEO加藤直人氏 @c_c_kato へのインタビュー後編となる本稿では、同社が創業期を過ごした#HiveShibuyaに焦点を当てていきます。前編もあわせてご覧ください。

 

labs.skyland.vc 

 

#HiveShibuyaとは、East Ventures、Skyland Venturesの2社の運営するコワーキングスペース。10社ほどの創業期のシードスタートアップがここでプロダクト開発をしています。#HiveShibuya WEBサイト #HiveShibuya ハッシュタグ

 

クラスターが創業から10ヶ月を過ごした#HiveShibuya では毎日刺激的な出会いがあった

クラスターは創業メンバーが京都から東京へ引っ越して来て、2015年7月7日に会社を作ったんですが、ちょうど2015年7月の頭に#HiveShibuyaもスタートしました。その時期に、Skyland Venturesから出資してもらうことが決まって、第1号として入居したんです。2016年5月に自社のオフィスをオープンするまで10ヶ月ほど使用していました。

 

この場所の良さは、とにかく毎日違う人がくるような場所はそうそうないと言うことだと思います。僕がひきこもってたときは、1年間で会う人の総数が10人いかないレベルだったので、だいぶ生活の様子が変わりました(笑)#HiveShibuyaに入って、1日目で余裕で10人超えました(笑)もちろん全員初めて会う方で、毎日のように人がやってきて、木下さんが片っ端から紹介してくれました。気分はひきこもり矯正の千本ノックでした。

 

ここに来る人ほぼ全員が基本的にスタートアップ関連の人で、しかも若くて才能がある、普通に生活してたらあまり見かけないような人たちばかりでした。後はWEBで名前をよく見かけるような有名起業家などがふらっと来たりもしました。

 

ただ、入ったばかりの2015年7月頃は机と椅子とWi-Fiぐらいしかなく、使い勝手は悪いし、トイレ汚いし、最初のころはイベントもたくさん行われていてました。とてもじゃないけど集中して開発できる場所じゃなくて、ベネッセさんのEdTech Labという別のコワーキングスペースと併用していました。

 

当初は、イベントを毎日のようにやっていたのですが、2015年8月の半ばあたりから落ち着き始め、そのあたりからフルで使用するようになりました。運営ルールとしても、開発に集中しているスペース付近では騒ぐの禁止というルールができ、設備もそろい始めてきました。

  

挨拶もそこそこに、ピッチから入るのがスタートアップ的な出会い方

#HiveShibuyaでは、たくさんの出会いがあったのですが、人見知りなぼくとしてはたくさん会うこと自体はまったく嬉しくない、むしろ辛かったですけど(笑)短期間で色んなショックが与えられました。縮こまってたのを、無理やりたたいて、ひき伸ばされたみたいな。

関西出身の人はみんなそうだと思いますが、スタートアップ的な気風が無いといいますか、そういう精神を感じることのできる場所もありません。京大在学中、スタートアップという言葉を一回も聞いた覚えがない訳です。

 

#HiveShibuyaに居る人や来る人は、スタートアップの創業者や界隈で働いている人、スタートアップやりたいと思ってる大学生で、初対面で会ったら挨拶もそこそこに「で、どういうことやってるんですか?」っていう、ピッチから入る感じがいままでの人生でなかった刺激です(笑)

 ギラギラした雰囲気を持ったような人たちが出入りしていて。そういう人たちとの出会いはまあ刺激的でしたし、その点はこの場所にいて良かったことだと思います。

 

 #HiveShibuyaは、いわば価値観のるつぼ、毎日違う人がやってくる

普通に生活していると、価値観が似通った人たちで固まりがちだと思うんですけど、#HiveShibuyaは、いわば価値観のるつぼと、毎日違う人がやってくる。国籍もバックグラウンドも様々なとにかくいろいろな考えを持った人たちが集まってきました。やっぱり、スタートアップについて詳しい人といいますか、質問できる人がたくさんいるので、それはありがたかった。

会社作ったばかりのころは、ぶっちゃけなにも知らないじゃないですか。そんな状況でも、とりあえずその辺にいる人たちに聞いたら、なにかしら答えが返ってくる、誰かしら人を紹介してくれるという環境でした。

いい面ばかりしゃべりましたが、不満点を挙げるとすれば、やっぱり普通のシェアオフィスに比べたら騒がしいということです。イベントのときはとくに。よく言えば活気があるということですけれども。あとトイレが汚い(笑)

 ですけど、それを補って余りあるようないい場所だったと思ってます。これは本心から言えることです。

これだけ人の出入りの多い空間、なかなかないだろうと思います。#HiveShibuyaはスタートアップという特殊な界隈の場としては、すごく門戸が開いているというか、気軽に入りやすい雰囲気出せてるのが大きいかなと思ってます。

ベンチャーキャピタルが運営してるコワーキングスペースと聞くと、それだけで怪しくて近寄れないですよ普通の人は(笑)渋谷道玄坂という、アクセスのいい場所にあるのもいい。

 

gumi國光さんや成功した起業家達との出会いの場所に

いくつか印象的な出会いはありましたが、最近ではgumi CEOの國光さん @hkunimitsuがいらっしゃったことがあり、そのときは衝撃的でした。cluster.を出して間もない頃に、「これを作ったのは誰だー!」と、やって来ました。gumiの社員経由でのアポだったのですが、「明日います?」みたいな感じで(笑)来るかどうか半信半疑だったのでびっくりしました。

國光さんは、一方的にワーッと色々と喋って、「お前の見てる世界はまだまだ小さいぞ! もっと上を目指せ!」的なことを言い放って帰っていきました(笑)

 

あれはアドバイスだったのか。ただ単に喋りたかっただけなのかもしれませんが。でも、話を聞いて感銘を受けました。gumiのCEOとして忙しいでしょうに、実際にシリコンバレーまで足を何度も運んで、最新のVRデバイスや最新のVRコンテンツをいろいろ試してるんですよね。フットワークの軽い人だと思いました。

つい先日、初めてシリコンバレーに行ってきたんですけど、正直言って感化されたというのはあります。その後もイベントなどでお会いしたときにはよくしてもらってます。

 

あとは起業家としてとても著名な方で、クラスターに個人投資家として出資いただいている方ともここで出会いました。

ちょうどcluster.のα版ができあがるくらいの頃で。そのときにちょこっと挨拶させてもらったんですが、その時のことを覚えて下さっていて。サービスを出した後、バーチャル上でやったイベントに実際に何度か来てくれたんです。その後メッセージを送って、お会いして、出資いただくにいたりました。

 その方はそもそも別件で木下さんと会うために来ていたわけですし。それも普通に自社オフィスにこもって開発してたら発生しないことです。

 

遠慮なく議論できるスタートアップチームたち

入居してる他のスタートアップとは、やっぱり仲良くなります。毎日朝から夜までずっと同じ空間にいるわけですから。

みんな会社を作ったばかりで、まだプロダクトの方向性がきっちりと定まってない状況のスタートアップチームがほとんどだけど、わりと真剣に世界征服目指してがんばってる。周りから見たら、控えめに言っても意味不明な集団だと思うんですけど、そういう人たちと一緒にいると視座は上がります。ご飯を食べに行ったり、飲みに行ったりして仲良くなって、今回も移転祝いとか送ってくれたりと関係性が出来たことは普通に嬉しいです。

たまに情報交換をしたり、プロダクトについて議論したりするんですが、利害関係がないので好き放題言えますし。実際、「それ使わなくね?」とか「それユーザーからしたらどうなの?」みたいなこと、遠慮なく言い合える仲っていうのはそうそうないなと思っていて。スタートアップをやってない人にプロダクトについて言われるのは、どうしても腹立っちゃいますからね。

 

お互い同じステージに立っているからこそわかることもけっこうあると思うんです。共通してる悩みも多いですし。競合してるわけじゃないので、ライバル関係みたいな格好いいものじゃないですけど。

自分のプロダクトのことを朝から晩まで考えてる人同士なので、意見を言い合うのは、互いにプロダクトに対する姿勢を尊敬し合っているがゆえに本当にためになります。まあ、そういう人たちの意見は、一般的なユーザー視点からは程遠いものなので、もちろんユーザーヒアリングは別にしっかりやらないといけないんですけど(笑)

 

#HiveShibuya発スタートアップのロールモデルになるべく、環境を変え続ける

 

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画像引用:クラスターが日本IBMによるインキュベーション・プログラムで優秀賞を受賞 | Mogura VR - 国内外のVR最新情報

 

五反田に移転しましたが、まだ移ったばかりなので結構バタバタしています。いつまでもコワーキングスペースにいることはできませんし。

今は「さて、がんばらないとなー」っていう感じです。自社のオフィスを構えて、心細い部分がないと言えば嘘になります。相変わらずわからないことだらけですし(笑)周りに同ステージの仲間がいて、なんだかんだと世話を焼いてくれることに慣れてしまったんでしょうね。

もっと上のステージに上がるためには、環境を変えていかないといけない。これからはオフィスにひきこもってプロダクト伸ばすことに専念したいですね。

 

オフィスの移転は、プロダクトを出して資金調達するタイミングで、というのは当初から考えていました。だから別に#HiveShibuyaに不満があったわけではなく、次のステージに立つために自分たちのオフィスを持って会社らしくしていこうと。

色々な人たちにもみくちゃにされながらもこの場所でプロダクトを作って、それでちゃんと評価を受けて、資金調達して、自社オフィス構えて出る、みたいなモデルケースになれたのであれば嬉しいですね。

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VRでひきこりを加速するCluster 開発チームが #HiveShibuya を 卒業しました )

 

#HiveShibuyaにオススメなスタートアップはどんなタイプ? 

世間知らずで、自己中で、人に会うのが嫌いな人には「逆に」向いているんじゃないでしょうか(笑)

ぼく、世間知らずだし、自己中だし、人に会うの嫌いですけど、色々な人と会って、様々な才能に触れて、価値観ボコボコにされるんです。そこでけっこうモノの見方が変わりました。ぼくは別に、世間知らずなのも自己中なのも人に会うのが嫌いなのも治りはしなかったですけど(笑)固定観念は吹き飛んだような気がしてます。

 

だからどちらかと言うと、みんなで集まってワイワイするのが好き、という人はやめといた方がいいかもしれません。ここでは毎週のようにイベントがありますが、本来はイベントに混じって騒いでるヒマがあったら、1行でもコード書くべきですし、1秒でも長くプロダクトのことを考えるべきです。

そういう人よりは、ひきこもって静かなところでキーボード叩いていたいんだよ俺は、みたいな人が入ったほうが化学反応起こすんじゃないかなと。「こんな騒がしい場所さっさと出て行ってやる」くらいに思ってる方が、がんばって早くいいプロダクト作れる気がします(笑)

#HiveShibuyaの空気は、刺激の強い、人によっては毒にもなりうる劇薬みたいなもんだと思ってます。

 

 

クラスターで働くことに関心がある人はこちら

cluster.mu 

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(Skyland Ventures Meetupにてプレゼンするクラスター CEO 加藤直人氏)