スタートアップと問題解決の迷子

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僕はベンチャーキャピタリストの仕事だけを7年くらいやってきて、この週末、スタートアップしているとは、どんな状態であるのかを改めて考えていた。そして、その中で問題解決の迷子と言う現象があると考えたので、ブログを書いてみたい。

スタートアップしているとはどういう状態なのか

・革新的なことをしていればスタートアップなのか
・会社の創業フェーズがスタートアップなのか
・ゼロからサービスや売上を作ったらスタートアップなのか
・急成長しているからスタートアップなのか
・寝る間も惜しんで働いていればスタートアップなのか
など。

スタートアップとはなんだ

スタートアップがなぜ存在するのか。それを考えるとき、イーロンマスクの話が参考になります。

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イーロン・マスクには大いなるプランがあります。しかもたくさん。PayPalテスラモーターズSpaceXの創業者が、TEDのキュレーターであるクリス・アンダーソンと膝を交え、大衆向け電気自動車太陽光発電装置のリース事業、完全に再利用可能なロケットといった、彼の野心的なプロジェクトについて詳しく語ります。
イーロン どんなクレージーな夢が 電気だけで動く車を作って 自動車業界に挑戦しようなんて気を起こさせたんですか?
大学時代に遡ります
未来の世界や人類の将来に 最も影響する問題は何だろうかと考えていました
そして持続可能な輸送手段と持続可能なエネルギー生成が 極めて重要だろうと思ったのです
環境問題を別にしたとしても 持続可能なエネルギーの問題は私たちが今世紀中に 解決しなければならない最大の課題です

引用:TED日本語 - イーロン・マスク: テスラモーターズSpaceX、ソーラーシティの夢 

イーロンマスクの考え方はとてもシンプルで、大きな問題は何か、つまり 問題解決の手段としてスタートアップがある と言うことなのかと思います。

解決すべき問題は何か

この問いをスタートアップの人たちやベンチャーキャピタリストの人たちに投げかけるように最近しています。

スタートアップエコシステムにおける最も大きな問題は何か

など聞いています。こういうのを聞き続けることを考えて行きたく思います。

そして、自分の投資して支援しているスタートアップの創業者について議論し始めていますが、解決すべき問題がどうなったか、解決すべき問題をどう捉え続けるかは非常に難しいと言うことがよくわかります。

数名から数十名規模の投資先が多数ではありますが、規模によらず問題解決の迷子なるスタートアップや組織が多いのでは無いかと言う印象を持ちました。


ある投資先は、スタートアップが問題解決に集中することが難しい理由を 問題解決に集中する(=プロダクトに集中すべき) であるにも関わらず組織に集中することから避けて通れなくなる。そうなると、問題解決に集中し続けることは段々と難しくなるのだと言う仮説を持っていました。


スタートアップがスタートアップとして存在するために、解決すべき問題の設定と、その問題を解き続けることに集中することが必要なのかもしれないと思ったものです。