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STARTUP STUDIO

STARTUP or DIE!

すぐれたプロダクトで世界でユーザー獲得を続けるクラウドビデオ会議サービスZoomがSequoiaから$100M資金調達

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SKYPEのリプレイス?クラウド会議サービスのZoomがSequoiaから$100M資金調達

個人的に気になっているサービスの一つであるクラウド会議サービスのZoomが2017年1月にSequoia Capitalから$100Mの資金調達を行っており時価総額は$1Bとなり、ユニコーンへ。

techcrunch.com

 

Zoomがすぐれたプロダクトである3つのポイント

Zoomは、使いやすい1つのプラットフォームにクラウドビデオ会議を統合的に提供している。PC、スマホの主要なデバイスでのサービスが提供されている。日本語で紹介されている記事は少ないのですが、Web会議室Zoomが選ばれる7つの理由に書かれているところとほぼ同一ですが、

 

ユーザーにとって利便性が極めて高いプロダクトのポイントは

・IDを共有しなくても、ワンクリックでつながる。多くの人がSKYPEやLINEのIDを交換するためにメッセンジャーでのやり取りをしてきたと思いますが、URLもしくは会議ナンバーを共有すればその会議に入ることが可能です。

・ワンクリックで録画ができる。ビデオ会議での面談が世界では爆発的に増えており、講演やデモなどであれば録画アーカイブできることの価値が高まっている。

・接続が安定している。オンライン会議サービスなどではここが肝ですが、SKYPEやLINEなどでもここに悩まされたユーザーが多かったはずで、Zoomは非常に良いユーザー体験を提供しています。

 

世界45万のユーザーを抱えるZoomの最新のユーザー実績とは

・45万社のビジネスカスタマー、うち5800の教育機関にて利用されている

・2016年は前年比215%成長していて、現在のペースでは年間150億回の会議がなされるペースになっている。

・100万人のデイリーMTG参加者がいる。

・2016年のガートナーのウェブカンファレンスのリーダーである

・業界をリードする水準のNPSは69である

出典:Zoom Partners with Sequoia in $100 Million Funding Round

 

とあるように、何よりZoomがそのプロダクトとして素晴らしいのは45万のカスタマーにサービスを提供できているほどに多くのユーザーにサービスが届いている。

 

Saas型のサービスがこれからも多くのインターネットユーザーの活動を侵食していくであろうと思う。

「その業界を知らなくてもBtoB事業は立ち上げられる」−やり方とコツ−

ビジネスモデル イベント マーケティング

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2017年1月16日(月)に2017年1本目のSkyland Ventures Meetup(以下、#SVMeetup)『「SmartHR」に学ぶ!領域経験なしから始めるBtoB事業の立ち上げ方」』が開催されました。

当イベントは、Branding Engineer社のオフィスにて開催しました。

#SVMeetupは、

  1. 事業領域やビジネスモデル分析
  2. 組織設計の方法共有
  3. U25の若手起業家の創業エピソード
  4. 企業決算読み合わせ

をテーマにしています。

#SVMeetupを通じて、起業家を生み出すべく活動しています。

当記事はイベントの書き起こしです。

目次

2015、2016年に国内最大級のピッチコンテストでの入賞、資金調達

宮田 昇始氏:こんばんは。SmartHRというサービスを開発してます株式会社KUHUの代表の宮田と申します。よろしくお願いします。

 

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ちょっと本題に入る前に、いくつか質問をさせてください。

この中で、すでに起業していますよ、という人、教えてください。

おお、結構いる。1/3、1/4くらい。じゃあ、これから起業します、準備中の人?

はい。じゃあ、今どこかの会社に勤められていて、自社の事業に活かせる話があればいいな、と思って来た方?

ありがとうございます。皆さんのご期待に応えられるような話ができればと思っています。

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ちなみに、SmartHRというサービス、知っている人?

ありがとうございます、やった、超うれしい。 

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今日本題に入る前に、ちょっとだけサービスの紹介、会社の紹介をさせてください。

さっき廣澤さんがいくつか紹介してくれていたんですけれども、去年、3つ4つくらい、いろんなピッチコンテストで優勝しています。

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去年資金調達も実施しまして、5億円集まりました。

このお金を使ってプロダクトを、どんどん大きくしていこうというようなステージの会社です。

会社自体はいま20名くらいでして、まだまだスタートアップ感が溢れているような会社です。

SmarHR開発秘話。闘病生活を支えた「社会保険・雇用保険」

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宮田 昇始氏:サービスの紹介の前にですね、なぜ労務手続きのようなジャンルをやっているのかというお話をさせてください。

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今はすごく元気なんですけれど、今から4年くらい前、もうすぐ5年くらいになるのかな。

当時大きな病気をしてですね、車いす生活してた時期がありました。車いすだけじゃなくて、顔面麻痺だとか、聴覚障害で耳が聞こえない、味覚障害で食べても味がしない。

それでさらに車いすみたいな感じでですね。それでお医者さんに、『宮田さんは8割治りませんよ』といわれて、「あぁ人生詰んだ!」みたいな時期があったんですよね。

で、今はもう元気になってて、毎晩お酒ものめる。とても元気になりました。

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なんで元気になれたかというとですね、当時、社会保険の制度の一つ、傷病手当金というやつを受給したんですね。

皆さん保険証を持ってて、毎月給与から天引きされたりしていると思うんですけれど、あれって僕たちの医療費や、入院や、出産などで働けなくなった時のためのお金に使われています。

で、この制度のおかげで、お金に気にせずリハビリに専念していられて、病気が無事に治ったという経験があったので、私としてこの制度にすごく思い入れがあります。

当時車いすだった私が、今ではこう娘を肩車して歩くこともできます。

高度成長期の名残、企業にかかる「書類手続き」の負担 

宮田 昇始氏:加入している従業員さんとしては結構ありがたいんですよね。ありがたいんですが、それの手続きは企業側がやるような法律になっていてですね、企業側に結構負担が大きくなっています。

まず、基本的には紙です。紙で大量の書類を作成しないといけません。

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さらに、写真の右側に出ている専門書籍もあったりしてですね、こういう専門書籍を読まないと最初はなかなか、とっつきづらかったりします。

さらに、管轄が複数の役所にまたがっているんですね。ハローワーク、年金事務所、労働基準監督署とか、それぞれ書類をとりに行ってそれぞれに出していかなきゃいけないという、なかなかやりたくないなあ、というような仕事です。

ちなみに、例えば渋谷のハローワークに日中に行くと2時間くらい待たされたりしちゃうんですよね。

中小企業の社長さんとかは自分で手続きしに行って、半日くらいつぶれちゃう。結構会社にとっては大きな問題です。

で、ご存じない方にわかりやすくどれくらい面倒くさくて、アナログでやばいのか、ということがわかるのがこれなんですけど。

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これは、従業員さんを雇ったときに、会社がその人を社会保険に入れますよ、という書類です。

今拡大したのは性別を選ぶ欄なんですけど、まさかの性別が6択になっています。しかもなぜか4番がない。ちなみに1番が普通の男性で2番は普通の女性です。

じゃあ3番は何でしょうか?

会場「はい、◯◯な人!」

あぁ惜しいですね。

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えー正解は、炭鉱で働く人なんですよね。

(会場笑)

えぇ!?と思うと思うんですけど、なんでこういうことになっているかというと、日本が高度経済成長期とかのとき、炭鉱で働く人が多かったんですね。軍艦島とかは有名だったりすると思うんですけれど。

その人たち、けがしたり事故で亡くなったりすることが多かったので、保険の利率とかが一般の方と違ったんですね。

なんですが、いま日本全国で炭鉱で働いている方って殆どいないというか、ほぼいらっしゃらないといような状況で。

ただ制度というか様式は、この何十年も前のものがそのまま使われている。こういったやばいというか、なんでだれも手を入れてこなかったのか。という状態になっています。

ローンチ1年で導入企業数は3,000社超え、急成長中のSmartHR 

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宮田 昇始氏:私たちは、このレガシーな分野を、今のテクノロジーを使って普通に当たり前に便利にしていきましょう、ということをやっています。

デモ動画です。

これまでは、従業員を一人雇うのにこんなにたくさんの書類を出さなければいけなかったんです。

こういったものが一切必要なくなります。

クラウド型のサービスですので、PCないしはスマートフォンがあればどなたでも使うことが出来ます。

会社側がやることはすごく簡単でして、従業員さんをメールで招待するだけです。

そうしますと、新入社員の方のところに、入社手続きやってください、みたいなメールが届きます。

新入社員の方は、入社前に、自宅に居ながら自分の手続きを進めることができます。

書類と違ってわかりやすいUIになっているのでサクっと入力ができてしまいます。

 入力が終わりますと会社側に終わりましたよ、という通知が届きます。

必要な従業員情報が全て揃っているので、あとは入社日、給与等の会社が入力した方が良い情報を入れるだけで書類がバババっとできあがってきます。

SmartHRは、書類ができるだけでは終わりません。そのまま、役所へのオンライン申請もできるようになっています。

これまで半日、1日仕事だった役所への申請も15秒くらいでできてしまいます。すごく便利です。

ちなみに最後の役所への申請はどうなっているかというと、国のシステムにダイレクトにつながっています。

昨年、総務省が運営する電子政府が、APIを公開しました。

国もこの部分の電子化を後押ししています。

その流れに乗って私たちもサービスをどんどん大きくしていきたいなと思っています。

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サービスを公開してから、1年2か月と、まだまだ若いサービスですが利用企業数は3000社を突破しています。

はい、結構伸びています。

領域経験なしからはじめるBtoB事業の立ち上げ方

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宮田 昇始氏:ここからが本日のテーマなんですけれども、「領域経験なしからはじめるBtoB事業の立ち上げ方。」

社会保険のことは多少知ってはいたんですが、僕全然素人で、人事とかやったことが無い状態でした。

それでどうやってサービスを始めて立ち上げたのか、みたいなお話を今日は出来ればと思っています。

発案からローンチ直後まで、フェーズ毎の課題と施策

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宮田 昇始氏:グラフに戻るんですけれども、サービスを出したのは、2015年の11月です。

で、その4か月前くらいにクローズドβ版を出して、限られた企業さんにだけ使って貰っていました。

で、その5か月くらい前にβ版の開発を始めて、約5か月間の開発でクローズドβを出しました。

SmartHR自体のアイデアを出したのはその1か月前くらいです。このフェーズごとにどんなことをやったのかお話させていただければと思っています。

①アイデアだけ期:「ニーズが本当にあるのか」ツテもネットワークもない中、試した事前告知サイトとFacebook

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アイデアを検証するために始めた「事前告知サイト」

宮田 昇始氏:最初、こんなんやったらええやん、と思いついてアイデアだけしかなかったときですね。

このとき困ったのは、ニーズが本当にあるのか、ということでした。

何故かというと、この領域の経験が無かったので、思いついたものは良いもののみんな本当に困っているのかどうかの判断もつかない。

まずは知り合いの社長5人くらいにヒアリングしてみて、なんとなくニーズはありそうだぞ、と分かっただけ、という状態でした。

ツテとかも全然なくて、ヒアリングできそうな人事の知り合いもいない状態でした。

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当時やったことはですね、ティザーサイトをつくりました。事前告知サイトみたいなやつですね。「事前登録募集してます。サービス開始したらメール送るのでメールアドレス登録してください」みたいなサイトをまずはつくりました。

2週間で125件、2万円のFacebook広告で確信したニーズ検証

そしてそこにFacebook広告を2万円だけかけました。Facebook広告ってかなり細かくセグメントが切れるようになっていて、例えば経営者だったり、人事に興味がある人など、細かくセグメントできるので、そこで経営者や人事に向けて広告を発信しました。

結果どうだったかというとですね、2週間125件の登録がありました。これはBtoBではかなりびっくりするような数字で、CPA160円、つまり1ユーザ当たり160円。

このおかげで、このジャンルは確実にニーズがあるぞという検証ができました。

未経験でニーズがあるかどうかが分からなったので、まず最初にティザーサイトを作って、そこに少額の広告を出し、ニーズを検証したぞという話でした。 

②β版開発期:専門家、参考書を超えた、未経験からのサービス作り秘話

 未経験から始めたサービス作り。

宮田 昇始氏:ニーズがあることが検証できたので、実際にプロダクトの開発に入ります。3~7月の4か月間くらいですね。

で、次にぶち当たったのが、未経験なので全然知識がないんですね。漠然と「ユーザーは社会保険の手続きを面倒くさいと思っている」ということはわかったのですが、具体的にどういう機能が欲しいのかとか、そういうところが分からなかったです。

なので、細かいレベルの仕様が作れないし、どんな機能からつくればいいかわからない。そういうところで困ってました。

あとは法律が絡んでいるジャンルなので、間違いがあったら当然ダメで、どうやって検証やチェックをしようかと困っていました。

そこで、私たちがやったことはですね、とにかくいろんなことをやりました。「アドバイスしてくれる専門家を探す」、「関連する書籍をとにかく読む」、「事前登録してくださった120件以上のユーザーさんにユーザーヒアリング」、あとは「ドッグフーディング」といって、なんといったらいいんですかね、自分たちで実際にそれ系の作業をやってみるとか自分たちのプロダクトを使って試してみるとか、そういうのをやってみました。

どうだったかといったらですね、意外と前者2つ、これはプロダクトづくりにはあまり役に立ちませんでした。残念ながら。

凄い役に立ったなーというのは、ユーザーヒアリング、ドッグフーディングですね。

専門家の方ってユーザーのことを本当に知っているわけではなかったりしてですね、ユーザーが実際にどこで困っているのかというような細かいところはわからなかったんですね。

それで最初のうちはこういった人たちから「どの機能からつくるべきか」「仕様をどうするか」などの意見を貰おうと思っていたのですが、途中から諦めてですね、最後の法律や制度的に問題がないかどうかのチェックだけお願いしていました。このチェックもちろん助かりましたが、プロダクトづくりには期待した効果は得られませんでした。

本を読むのもですね、開発するときにちょっとしたことを調べるのには役に立ちますし、ユーザーさんとしゃべるときに最低限の事前知識みたいなのをつけるのにも役に立ちました。

ただしですね、本って細かいところを曖昧に書いたりしていて、結局どっちなの?というところがあったりして、それは専門家に聞かなきゃいけなかったりですとか、あとはユーザーさんに実際どういう運用をしているか聞かないといけなかったので、役には立つけれども、これもプロダクトを作る為に必要なことという感じでは無いなあとすごく感じました。

「ユーザーの声をきく」サービスを作る課題をヒアリング

役に立ったのは後者2つです。特にユーザーヒアリングがプロダクトを作る上で一番役に立つと感じました。

私たち、ヒアリングにはかなり力を入れまして、ヒアリングの仕方をどんどんブラッシュアップしていて、最後はかなり精度の高いヒアリングのできるような仕組みをつくっていました。

なのですが、ここでユーザーヒアリングの話をし始めると1時間くらいこれだけで喋っちゃうので今回は割愛します。

とにかくユーザーの声を聴く、彼らの課題を調べるというのが一番サービスを作るうえで重要なことだったと。ユーザーヒアリングで得た情報、感じたことはすごくプロダクトづくりに役立ちました。

あとはドッグフーディング。実際に自分たちで役所に行って自分で手続きをやってみたりということをしました。ハローワークに潜入して書類をゲットして、実際にアナログの手続きをしてこれは大変だな、というのをやってみました。

さっきあった炭鉱で働く男性も自分たちで見つけて、え、なにこれ、みたいな感じになっていました。

で、自分たちのプロダクトを実際につかって、自分たちで手続きをSmartHRでやってみたいなことは、プロトタイピングの時代から、今でも続けてやっています。

実際に自分たちでやってみるとユーザーさんの肌で感じるようなことを感じられました。これら二つは今でも役に立っていることです。 

③クローズドβ版期:業務に導入してもらうBtoBの難しさ。大手の導入実績を作った地道な活動

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業務に導入してもらうハードルの高さ。足で稼いだ導入実績

宮田 昇始氏:これでβ版が出来ました、と。で、「クローズドβ版を公開しました!」と言って実際に業務で使ってくださる方を募集したんですけれでも、このとき困ったのですがね、実際に業務ではなかなか使って貰えなかったんですよね。試しに触ってみるとかは結構やってもらえるんですけども、実際に会社の業務に組み込んでやってられるというのはなかなかできませんでした。

また実際に使って貰うことによってお金を払ってもらえるかどうかということもちゃんと検証したかったんですね。そこが進まなくて苦労しました。

なんで進まないかというと導入実績がないと皆さん安心して使ってくれなかったんですよね。

このときに初期の導入実績をどこから作っていくのかと苦労していました。

これでここでやったことは、結構地道なことをやっています。とにかく事前登録してくださったユーザーに会うだとか、経営者が集まるイベントに参加して、話しかけて「こんなサービスをつくってるんですが、使ってくれませんか?」みたいなことをやったりしていました。

例えばTech in Asiaとか、Tech crunch Tokyo、B Dash Campとかそういう大きなイベントですね。あとはですね、当時一応株主がいたので、株主から色んな社長さんを紹介してもらうとかやってもらいました。結果どうなったかといいますと、サービスローンチまでに、ローンチ前の時点でこれらのクライアントさんを集めることができました。

ちなみにこの会社さんと、この会社さんは、どうやって集めれたかというと、事前登録ユーザーに登録してくださってたんですよね。 

事前登録ユーザー、早すぎるタイミングで集めすぎちゃった気がしていたんですが、無駄じゃなかったなと思っています。

他にも、本当にこういうイベントで◯◯社の◯◯さん(有名スタートアップCEO)が喋るイベントに行って、イベント後に話かけてアポをいただいて、導入してもらったりしました。

なので結構足で稼いだ感じですね。

銀の弾丸みたいなものはなくて、地道にやるしかない時期もあるので、とりあえずここは頑張りましょう、という話でした。

④ローンチ直後:営業マンは自分だけ。宣伝広告費が無い中での戦い方

宮田 昇始氏:次は、ローンチ直後くらいの話です。当時困っていたことは、資金調達前で、広告宣伝費が無い。当時営業マンが僕以外に1人しかいなくて、しかも入社したてで。その営業マンとぼくの2人で営業やっていたような状態です。しかもプロダクトはローンチしたものの、まだまだ使いにくいところがあったり、お客さんが求めている機能が無いような状態でした。

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このときにやったことは、とにかくピッチイベントに出るということですね。

あとはユーザーさんが口コミをしたくなるようなしかけを頑張って作っていました。

三つ目としてはお客さんが払うお金にプロダクトが見合っていない状態でしたので、これから先を期待してもらう「期待値」を売るというようなことをしていました。

ピッチイベントに出るというのは、本当に出るだけなので細かいことはないんですけれども、「チャンスがあればとにかく出る」と思ってます。

toCのサービスだとそんなにメリットなかったりするんですよね。1回メディアに取り上げてもらうと、資金調達の話がVCさんからよく来るようになるくらいなのですが、1回出ちゃえばもういいんですよ。

でも、toBの場合は何回出てもいいと僕は思っています。

理由はお客さんが経営者や役員の方とか、会社の決裁者がすごいたくさんいるんですよね。その前でピッチできるって、彼らの前でトップセールスができるような状態で、出て損はないと思っています。

そして実際にそこで優勝することができればメディアにたくさん取り上げていただいたり、資金調達にも有効だったりするので、B向けサービスやるんだったらピッチ出て損はないと思っています。 

「口コミしたくなる仕掛け」、「とにかく要望に素早く反応する」

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次、口コミしたくなる仕掛け。いくつかやっていてですね、例えば初期はとにかく要望に素早く反応するというのを初期はやっていました。

とにかく要望に素早く反応することで、お客さんが喜んでくれて、FacebookやTwitterで書いてくれるんですよね。「SmartHRというサービスを使っているけど、要望を出してからのカイゼンがめちゃくちゃ早い」みたいなことを書いてくれたりします。

そのシェアを促すために、新しい機能を開発するたびに、ブログに書いてFBページとか自分のSNSに書いてシェアするということをしていました。週2回くらいは大きな機能改善とかを出せるよう開発スピードをとにかく早く保つというのをやっていました。

要望を言ってくれるユーザーさんには、「要望が組み込まれましたよ」と必ず直接連絡していました。これもユーザーさんが喜んでくれますし、場合によってはすぐにシェアしてくれます。

例えば「和暦での入力」に対応しました、みたいなやつなんですけど、すごい地味なんですけど、要望をだしたユーザーさんは凄い喜んでくれるんですよ。彼らの口コミのおかげでどんどんお客さんが広がっていくのを感じました。

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あとこれ、チャットサポートの画面をキャプチャした画像なんですけど、「この前もらった要望に対応しました!」といってブログに書いた記事をULRを付けて送るんですね。それでお客さんが「おお、本当にうちの要望くみとってくれた」とそのままURLをSNSにシェアしてくれるんですよね。これは開発側のモチベーションが上がるので、すごくよかったです。

「プロダクトはまだまだだった」、「ロードマップを公開し、ユーザーの要望に答える」

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そして、最後に期待値を売る。さっき申し上げた通り、プロダクトはまだまだだったんですね。未課金のユーザーさんでもこのユーザーさんを取りたいと思ったら、まだ未課金でも要望に答えちゃう、というのをやってました。

そうすると「もしかしたらここはガンガン要望をくみとってくれるかもしれない」と思って導入が進んだりもしました。 

開発のロードマップを公開、ユーザーを報告会に招いてプロダクトのディスカッション

ただし、何でもかんでも聞いてるとプロダクトがぐちゃぐちゃになっちゃうんですよね。こういうときに対応するのはすでにバックログに入っているというか、もうすぐ開発する前提だったもの。少しだけ優先度を挙げて、対応したりというのはやっていました。

あと、開発のロードマップを公開したりとか。ロードマップは後で見せます。あとはユーザーさんと商品を開発していますという姿勢を示して、実施していました。彼らの要望をすぐ組み込んだりとか、意見を詳しく聞く機会を設けたり。

あとは社内イベントにユーザーさんを招いて、彼等の生の声を積極的に聞くということを繰り返していました。

 

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ロードマップというのはこれなんですけど、サービスログインしてすぐのダッシュボードに表示しています。

「こんな機能最近作りました」「これ作ってます」「これいつごろ作る予定です」みたいな内容です。そうすることでお客さんがスタートアップの製品って大体機能が足りなくて使えないみたいなことが多かったりするんですけど、「今後こういう機能が入ってくるんだったら使ってもいいよね」という判断基準につかってくれるんですよね。

もちろん開発は大変だったりするんですが、すごくこれは公開してよかったなと思っています。現在も公開しています。 

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あと3つ目の、「自分もプロダクトをつくっている一員だぞ」と思ってほしい。彼等の言うことに耳を傾ける、実際に取り入れたのはもちろんですが、うちのことをよく紹介してくださるユーザーさんをオフィスに招いて、一緒に鍋を囲みながらプロダクトの話をしたりとかやったりしてました。

この文化は今でも続いていて、右にグロテスクな餃子が写っていると思うんですけど、SmartHRのサービスカラーの餃子なんですよね。これなんのイベントかというと、お世話になったユーザーさんが会社を辞めちゃうという時があってですね、仲の良いうちの担当者がそれなら「送別会をしよう」と企画して、ユーザーさんを招いて変な餃子を焼いたりするような感じです。

あとユーザーさんがうちがなにかの賞取った時に、「優勝おめでとう」と言ってケーキを送ったりしてくれるんですよね。

こういうユーザーと距離が近い関係というのは今後も大切にしていきたいと思います。

そういう細かい努力を続けた結果、サービスが伸びることができました。今後はサービスのスケールというのに力を入れたいと思っています。

ユーザーに愛されるプロダクトを作る。

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Y Combinator Sam Altmanの言葉

宮田 昇始氏:最後に、Y CombinatorのSam Altmanって皆さんご存知ですか。

有名なおじさんがいるんですけど、良いことを言っていたので、かいつまんで読み上げます。

「大きく成長してきたすべての企業は、ただ一つの方法で成長しています。それはあなたのプロダクトやサービスを他の人にお勧めするようになるということです。あなたの会社をいつか偉大な会社に成長させたいと思ったら、人々が友人にお勧めしたくなるほどいいものを作っていかなければならないということです。人々が遠回しに自分たちの良いセンスを披露するためにあなたの製品をすすめたくなるほどいいのです。例えば友達の紹介によってクレジットを獲得できるプログラムは、DropboxやUberなどの本当におススメできるような製品やサービスであるがゆえに成功するのです。しかし、他のほとんどのスタートアップは、十分に製品が良くないためこのような友人紹介プログラムが失敗に終わるのです。」

何が言いたいかというとですね、「ユーザーに愛されるプロダクトを作ってほしいな」と思います。

今日は細かいTipsもいろいろ紹介したんですけど、基本はこれです。

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そこに本当に課題があるのかどうか検証して、ユーザーヒアリングやドッグフーディングを通して、「愛されるプロダクトをつくる」これに尽きると思います。

そうしないと今日紹介したTipsとかも無意味に終わってしまうので、是非、ユーザーに愛されるプロダクトを作れるように頑張ってください。

子会社社長を募集!メンバー強化中のSmartHR!

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SmartHRメンバー募集!

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宮田 昇始氏:告知です。メンバー募集してます。結構全方位的に募集してまして、エンジニア、マーケティング、CS、セールス、経理、なんでも募集しています。会社としてはまだ20名未満、18名です。全然スタートアップ感あります。かつプロダクトのノウハウみたいなものも学べるので、興味がある方がいれば興味がある方は後で問いかけてみてください。

SmartHR子会社社長の募集 

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あと、子会社の社長も募集してます。やることは、HR系の新しいサービスを作ってもらいたいなと思っています。今エンジニアやディレクターで実際にサービスを作っているような方を対象にしています。予算はミニマム1000万円からつけます。

というのをやろうとしているので、自分でスタートアップやるんじゃなくて、「こういう環境でプロダクトに専念するやり方もアリかな」という方がいれば、声をかけてください。

それでは、ありがとうございました。

(会場拍手) 

SmartHRに興味がある方はこちらから!

www.wantedly.com

SVMeetupに興味・関心がある方へ

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年間約60本、累計2,600名が参加する「#SVMeetup」を開催しています。共同開催や参加に興味がある方は是非ご連絡下さい。

また、イベントの企画・運営を担うインターン生も募集中です。

▼責任者

廣澤 太紀→TwitterFacebook 

Skyland Ventures プログラミング奨学金のお知らせ

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大学1年生or高校3年をTECH::CAMP、WebCampなどのプログラミングキャンプに通う費用を、Skyland Venturesから全額奨学金として若干名にサポートします。

希望者は自薦・他薦問わずあり。事前面談があるので、このフォームを埋めてご連絡をお待ちください。エントリーされる方は下記のツイート拡散のご協力お願いします。

 

 

○条件など

  • 対象:大学1年生or高校3年生向け若干名
  • サポート内容:プログラミングキャンプサービス TECH::CAMPもしくはWebCampの1ヶ月コースの50,000-60,000円の全額サポート

○エントリー希望の方は下記より。特段締め切りは設けていないので、関心ある方はぜひご応募ください。

goo.gl

※エントリー頂いた方から順次ご連絡を行います。

 

○お問い合わせ
国内のスタートアップ40社ほどに投資するシードアーリーステージVCのSkyland Ventures

パートナー木下慶彦
kinoshita@skyland.vc
https://www.facebook.com/max.kinoshitay
https://twitter.com/kinoshitay