「Twitterがキッカケで出会って1分で入社を決意、エンジニアとして猛烈に成長したい」ナナメウエ iOSエンジニア 千葉大志氏はどうスキルを磨いたのか

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 「ひま部」、「Slide Story」など若い世代を中心に人気を集めるアプリを開発しているナナメウエ。同社は、平均年齢26歳と若いエンジニアとデザイナーが集まり、社員の半数は外国人のグローバルチームで事業を推進しています。

 

現在はコミュニティサービスに加え、人工知能(AI)関連のサービスもスタートするなど、知る人ぞ知る、成長中のユニークなスタートアップです。

 

今回お話を伺ったのは、ナナメウエでiOSエンジニアとして活躍している千葉大志氏。iOSエンジニアながら入社当時はMacも持っておらず、ちゃんとしたアプリを作った経験もなかったという千葉氏が、どのようにスキルを磨き、今に至っているのか。紹介していきます。

 

Macも持っていなかったけど、iOSエンジニアとして入社 

--  最初に簡単に今どんなことをされているか教えて下さい。

今日はよろしくお願いします。千葉大志と申します。みんなから「バーチー」と呼ばれています。今の仕事は、大きく分けて2つです。iOSエンジニア業務と、インターン生の育成を担当しています。

 

-- 入社されてからどれぐらいですか。

2015年の1月28日にジョインしたので、もうすぐ1年半ぐらいになります。いや僕、すごい記念日めっちゃ覚える方なんで。もう1月28日は覚えてますね。

 

-- よく覚えていますね(笑)最初からエンジニアとして入社されたんですか? 

 はい。エンジニアとして入社させていただきました。

 

-- あ、そうなんですね。というのは入社された当時はMacを持ってなかったっていう話を聞いたので。

 そうですね、実は恥ずかしながら、最初はMac持ってなかったです。

 

--Mac持ってなかったけどiOSエンジニアとして入ったんですか?

 はい、今思えばすごく恥ずかしいのですが、入門書いくつか読んだので、もうエンジニアと名乗るようにしていました。 アプリ開発教室に当時通っていました。

 

-- そもそもエンジニアに興味を持ったきっかけは?

 自分の知り合いで、iPhoneアプリ開発の入門講座を無料でしてる人がいました。当時はやることがなくとても時間があったので行ってみました。ちょうど2014年の終わりごろです。

そこで「こんにちは」ってただただ表示させるだけのアプリを作ったんです。「こんにちは」って表示できた瞬間に、すごい楽しかったのと同時に感動して。これで食って行けたらいいなと思い、エンジニアになろう決めました。かなり直感的にこれだ!と思いました。

 

-- なるほど。2014年の末というと入社される直前ですよね。それ以前はエンジニアに興味がなかったんですか?

 興味なかったです。アプリ教室も本当に知り合いがやってたから行ってみたくらいの感じで。サービス作りたいとか、アプリ作りたいみたいなことも全く無くて。iOSアプリの教室だったんですがMacも持ってなかったですし、教室でMacを借りてました。

 

-- それで、アプリ教室で「こんにちは」って表示するアプリを作れるようになったから、エンジニアとしていけるなみたいな(笑)

 いけるというか、いきたい!と思いました。将来やりたいことを常に探していたのですが、これだ!と思いました。

 

出会って1分で入社を決意

-- そこからナナメウエに入った流れを教えて頂けますか?

 Twitterがキッカケです。アプリ開発教室に参加した後、もう自分は完全になるぞと気合が入っていたので、「僕はiOSエンジニアです」とTwitterのプロフィールに書いていました。Macは持っていませんでしたが。

 

そこでナナメウエに投資しているSkyland Venturesの木下さんからメッセージが来まして。今思うと本当に運命的でした。

 

昼間の2時ぐらいに「今日の夕方5時に遊びにこない?」といったメッセージが脈絡もなく来まして、面白そうだったのでぜひ行かせていただきますと。

 

-- 以前から木下さんと知り合いだったんですか?

 いや、その時が完全に初めてです。ナナメウエ自体も知りませんでした。

 

-- スタートアップに興味とか、逆に抵抗とかもなかったんですか?怪しいなぁみたいな(笑)

はい、そうですね。正直言うと当時はよくわからなかったというのが本音です。ただなんとかなるとは思いました。エンジニアになりたかったのでチャンスだと思いました。

 

-- そんな感じはしますね。そこで木下さんと会って、その後はどんな感じですか?

 30秒ぐらい話して、「よし、今からナナメウエって会社に行こう」と言われて、ナナメウエで社長と1分ぐらい話して、「面白いからインターンしようか」という話になりました。

 

-- すごい展開早いですね(笑)その30秒とか、1分は何を話したんですか。

ぼくは「iOSエンジニアです」と。社長には「いや、まだiOSエンジニアではないよね」と冷静に突っ込まれました。

 

-- 突っ込まれたんですね。入社を決めた理由はなんだったんですか?

 やはりここも直感でした。ここなら成長できると思ったのと、Mac持っていなかったのにiOSエンジニアですと名乗っていたことを評価してくれました。名乗っていて本当に良かったです。

 

--  その時ってその入門講座以外でアプリを開発したことことはあったんですか?

 全くなかったです。

 

-- その「こんにちは」って表示されるアプリだけ。

 ほぼほぼ、それだけです。通算で40時間くらいです。

 

-- なんかすごいですね(笑)なんだろうと、フットワークの軽さもエンジニアになろうと思ったきっかけも含めて。

 

やっとの思いで、初めてのアプリをリリース 

--  入社された当初はどんな仕事をされてたんですか?

 

最初はいろいろ課題を出されてそれが1か月くらいありました。「こんなもの作ってみようか」という形でポンポン出題されていました。

それが終わった後に、「じゃあ次は自分で1個アプリを考えて、自力でリリースするとこまでやってみようか」という話を頂いて、それに3か月費やしました。

入ってから自分のアプリを出すまでに4か月くらいかかっています。

 

--  その時はどんなアプリを作られたんですか? 

全く使われなかったのでそのサービスはすでに閉じてしまっているのですが、簡単な悩み相談アプリでした。

 

--  実質この時が自力でアプリを開発したのは初めてですか?

ちゃんとしたアプリは初めてです。 とにかく完成させたい一心だったのをよく覚えています。

 

-- 初めてのアプリとなると、なかなかスムーズにはいかなかったのでは?

はい、かなり追い詰められました。

 

最初のは4月上旬に出す予定で動いていました。その後、あれよあれよと4月上旬になり、「すいません、今日終わりませんでした、明日出します」と言って、翌日になったらまた「すいません、今日終わりませんでした、明日出します」というのを30回くらい繰り返しました。

 

僕の中で終わったと思っても、他のメンバーがどんどんバグを見つけて来て。今思えば相当甘かったなと。最終的にゴールデンウィーク頃に出せました。

 

-- その時の心境ってどうなんですか?ただただ、「大変だ」みたいな?

 正確に言うと、それすらを考える余裕がなかったと思います。

 

-- それを考える余裕がなかった。

 とにかく完成させたいとしか思っていませんでした。本当にそれだけでした。ゴールが見えているのに終わらないという感覚でした。

 

-- どうやって作っていったんですか?初めてなので、知らないことがたくさんあったりするわけじゃないですか。

 会社でLilyという動画のSNSサービスを当時運営していたのですが、そのコードを参考にしていました。とにかくそのコードを理解して、使えそうなところを真似て書く、というのを繰り返していました。

とにかくひたすら試して、ググっての繰り返しでした。

 

-- それで、ゴールデンウイーク頃にリリースされたわけですね。ゴールデンウイーク以降は何を?

ゴールデンウイーク以降は、会社の業務としてアプリ作成に携わっています。 今だと受託開発の案件を中心に行っています。

 

必死にアプリを作り続けていた 

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-- 今、何か目標があったりしますか?元々はエンジニアに全く興味がなくて、ナナメウエに入社されてからアプリ開発に本格的に携わるようになって。

 エンジニアとして猛烈に成長したいと思っています。

短期の目標で言うと、2016年が終わるまでに自分作ったライブラリを10個公開しようと思っています。先日初めて1個出すことが出来て、今は2個目を作ってます。

 

-- ライブラリですか!以前からそれを目標にされてたんですか?

 ライブラリに関しては最近です。とにかくアプリを完成させるとか、受注先のお客様に満足してもらうとかを目標にしていました。もちろん、お客様を満足させたいという気持ちは今も持ち続けています。

 

-- チームは何人でいつもはやられているんですか?

 基本的にクライアントサイドは僕一人でやっています。iOSエンジニアは他にも数人いますが、それぞれがそれぞれのプロジェクトをやっているというスタイルです。

 

-- 品質の高いアプリを作るために意識していることは何ですか? 

基本的に時間がないので早く作らなきゃいけない。だからとにかく早く作ることをずっと意識しています。そうすると後で調整できる時間ができるので。とにかく早く仕上げて、早くフィードバックをもらうことを意識しています。

 

-- 積み上げて行くものがまだあんまりない状態、最初の頃とかはどうしても負荷かかるじゃないですか。その時はどうやっていたんですか?

 とにかくググるというのをひたすらにしています。とにかく端から端までググる。わからなければQ&Aサイトstackoverflowで質問する。そういうのを繰り返します。社内でデキる人が多いので、聞けばだいたい解決できるのですが、そこばかりに頼って甘えてしまうのは良くないので、とにかく調べまわります。

 

-- なんでしょう。もうわかんないことがあるのは前提じゃないけど、そういう考え方に近いんですかね?

 そうですね。5時間ぐらい同じことググっていることも良くあります。今ではだいぶ慣れてきて、ググるコツとかがわかってきていて、大分短縮されています。

 

自分が作ったものが動くことが、ただただ楽しい

 -- そうやってスキルを磨いてきたんですね。アプリを作ることは楽しいですか?

 楽しいですね。向いてるなと感じています。

 

-- どの辺りが向いてるなと思いますか。

 自分が作ったものが動くのを見てて楽しいなと毎日思います。初めて自分の作ったアプリが動いた時の感動は今でも覚えています。

 

-- いつぐらいから楽しいなって思うようになりました? 最初から楽しかったですか。

 最初に「こんにちは」って表示できた時から楽しかったです。本当に小さいことなんですけど、それでもやっぱり感動しました。その時からずっと楽しいです。

 

ナナメメウエで働くことに関心がある人はこちら

nanameue.jp

 

(後編に続く)