「テレアポでも飛び込みでもコードを書くこと以外はほぼ全てやる」買取比較サービス ヒカカク!を創るジラフCEO・麻生輝明氏の働き方

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スマホからブランド品、電動工具まで身の回りの様々な商品の買取価格を比較できる相場情報サービス・ヒカカク!。今では月間50万人が使う同サイトを運営するジラフのCEO・麻生輝明氏は注目の若手起業家の1人です。今でもコードを書くこと以外は、泥臭い業務も含め何でもやっているという麻生氏はVCの運営するコワーキングスペース

#HiveShibuyaにて創業期を過ごしました。今回は彼の働き方について伺いました。

 

コードを書くこと以外はほぼ全てやっています

-- 今日はよろしくお願い致します。最初に今の事業について教えて頂けますか。

 ジラフという会社をやっていまして、ヒカカク!という買取の相場情報サイトを運営しています。 

物を売るときに、それがどこの店でいくらで買取されるのかっていう、価格の情報を一覧化しまして。俗にいう価格.comの逆版っていうようなかたちで。売るときにもっと高く売れるように買取価格を調べられるサイトになります。

 

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--扱ってる商材はどんなものがあるんですか?

 最初はスマートフォンの買取比較から始まったんですけど、今色んなものやっていて。カメラだったりとか、腕時計だったり、電動工具とかもありますね。

 

--電動工具ですか。

 はい。色々あります。世の中の大半のものは売れるんですけれど、その中でもどちらかというと良いものというか、1品でも価値があるようなものを中心にやっています。

 

--なるほど。麻生さんの立場はジラフの代表という形になると思うんですが、普段はどんなことをやられてるんですか?

 今はそうですね、基本的には全体見てるんですけど、コードを書く以外のことはほぼ全てのところに介入していて。もちろんちょっとずつ他のメンバーに渡していきたいなっていうのはあるんですけども、例えば記事の編集もやりますし、営業もしてますし、営業管理みたいなところもやっています。

開発側だと当然ながらディレクション全般をやっていて。あとはアクセス解析とかWebマーケティングの業務もやっていますね。

 

-- 本当にコード書く以外全部という感じですね

 そうですね、究極、エンジニアが1人いれば後は僕が会社を回せるっていう状態ではあります。良くも悪くもですけど。

 

--その中で特に時間かけてることとかってあったり?割とバランスよくやられてるんですか?

 営業周りをかなり強化してるしているのでそこに時間をけっこう使っています。あとはアライアンスも進めてはいるので、そういったところで、会社の矢面に立って外部の方々とコミュニケーション取るってところですね。

 

テレアポも飛び込みも自分でやる

--営業って言うと、何をどう営業していくんですか?

 クライアントさんに、うちに掲載して頂き手数料を頂くという形の営業をするんですけど、やり方はいくつかあります。

直接店舗さんに営業するかたちなので、よくある飲食店への営業に近いこともやっています。小規模の業者さんも世の中にはたくさんあって、そういう所を1個1個自分たちで回っていくっていう。

 

-- 本当に泥臭い営業というか、地道な仕事をやるんですね。

最近の2、3ヶ月とかは自分でも動いていて、普通にテレアポして訪問して契約クローズしてみたいなことを全部やっていますね。

 

-- 麻生さん自身もテレアポやってるんですか?

 やってます。 

テレアポもそうですし、飛び込み営業とかもやるんで、例えば秋葉原にある買取業者を片っ端から全部入って話をするみたいなこととかも普通にやります。

 

-- 本当に現場に立っているというか。驚きました。 

まだまだ少人数の会社なので。今後もう少しサービスや会社が大きくなれば、少しずつ他のメンバーに任せていきたいとは思っています。

ただスタートアップである以上、社長だからとか関係なくやれることはとことんやるしかないですし、地味なことでも成果に繋がるのであればそれをやるのは当たり前かなと。

 

-- 社員さんは現在どれくらいいらっしゃるんですか?

 今は約10人です。ただフルタイムのメンバーはまだ4-5人です。

 

-- どんな方々が集まってきているんですか?

 結構珍しいかもしれないんですけど、自分以外は全員紹介ベースとか、応募してきてくれた人達で、元々友人とか知り合いではないんですよ。

基本的には会社が始まってから初めて出会ったメンバーで、スタートアップを一緒にやっていこうと話をして集まってきてくれました。中途採用で、社会人として何かしら経験を積んできた方が多いです。

 

地味なことや泥臭いこともいとわないチームを作る

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-- CEOということは当然採用だったり、チーム作りも仕事になってくるわけですよね。その辺りはいかがでしょうか?

 そこはちょうど今フェーズが変わってきているところです。

人が増えてくにつれて、ビジョンやミッションみたいなものだったり、人事制度とかも必要になってくると思うんですけど、最初は本当にプロダクトを作るためにメンバーが集ってチームを作って、そこから徐々に企業に変わっていくみたいな。

まさにその橋渡しの時期に差し掛かってきているかなと思っています。とはいえ、そこの経験もないので、手探りでやるしかないというかちょうど悩んでいるところですね。 

 

-- こういうチームを作っていきたいとか、こんなメンバーが集まってくるといいなとかってありますか?

 なんとなくですがスタイルみたいなものができてきていて、すごいコミットして働くとか、自分の責任範囲の中で価値のある結果を出すみたいなところは全員がやっているなと。

あまり派手さがあるサービスではないですし、実際すごい地味なことや泥臭いこともあるんですけど、それを厭わず結果を出すみたいな雰囲気とかは崩さずにやっていきたいと思っています。

事業の話でいえば、売り手と買い手のこういうサービスって今までなかったよねっていうところで、プラットフォームを作っていくことに対して価値を感じてくれるメンバーが集ってきてくれれば嬉しいです。

このプロダクトに対しての共感っていうところの上に、そこからちゃんとチームを作っていくっていうところをこれからのフェーズではしっかり時間を使ってやっていきたいなと。

 

-- これからはチーム作りにもより時間を注いでいくということになりそうですね。

 早く万全の体制を整えたいというか、特に開発サイドにまだ人が足りていないので、そこをちゃんと整えたいなってが最優先ですね。

ビジネススタイルも、だんだん固まってきてるんですけど、今はまだ完全に自分の予想の範囲で物事が動くのが現状で、他のメンバーのポテンシャルを引き出せていないなと感じているので、体制とかも整えつつそこを変えていきたいです。 

若手の中でも結構能力値が高く、馬力がある人が幸いにも集まってきてくれているので、このチームをもう少し層を厚くしていきたいというのが目標であり、今後自分がやるべきことなのかなと思っています。

 

買取や、物を売る領域の代表となるプラットフォームにしていきたい

 -- サービス自体はスタートしてからどれくらいになるんですか?

 サービスは2014年の9月からなので、大体1年半ぐらいたったところです。法人としても2014年10月に設立してるので、同じくらいですね。

 

-- 最近は特に伸びてきているという話も伺ったんですが、1年半たっていかがでしょうか?

 そうですね。当初はどうなっていくかっていうのが全く予想が付いてなかったんですよ。会社をやったこともなかったですし、サービスを真面目に運営していった経験もなかったですし。そもそも学生だったので最初は軽い気持ちでやっていた部分もありました。

ただやっていく中で、本気でやろうという思いが芽生えていったところがあるので、当時から比べるとよくここまでまともにやっているなっていう。

サービス自体については、最初に考えていたことが今まさに具現化してきているっていうところなのかなと思っています。当時のイメージからすごく変わったこととかは特にないというか、そういうものをいまだに大事にしていて、構想したものを実現していってるっていう感覚ですね。

 

--今はどのぐらいの人に使われているんですか?

 今月間で50万人近くぐらいまできているという感じですね。

身の回りのメディアさんとかに比べるとまだまだ少ないのでこれからもっと頑張っていかないといけないとは思っています。

ただ、1つ言えるのはヒカカク!の場合は、その物を売りたいっていう明確なモチベーションを持っているユーザーさんがきているので、そこは読み物としてのメディアとは少し違うところですし、そういうユーザーさんの期待に応えられるプラットフォームにしていきたいですね。

  

--最初価格.comの逆版っていう説明をして下さったと思うんですけど、価格.comと同じぐらい多くの人に使ってもらえるようなサービスを目指しているというか、ベンチマークにしてたりするんですか?

 そうですね、ベンチマークとしてはやっぱり物を買うときとか価格.comAmazon楽天などのサイトを見る人が多いと思いますし、メイクだったら@cosmeだったりとか、そういう領域領域を代表するプラットフォームがあると思うので、物を売るとか買取とかの分野を代表するようなサービスにしたいという気持ちはあります。

プロダクトとしてはある程度形ができているんですけど、便利さっていう意味ではまだまだ改善する余地があると思っています。

「ここまでなってたらすげー便利」っとユーザーさんが感じて、それがなんらかのコメントで、ソーシャル上でもなんでもいいんですけど、返ってくるっていうようなところまでちゃんと作り込んでいきたいと思い日々カイゼンを繰り返しています。

 

ヒカカク!を運営するジラフで働くことに関心がある人はこちら

jiraffe.co.jp

 

(後編に続く)