若手の言うことを聞くことが投資の失敗を防ぐコツ

ベンチャーキャピタル運営5年の中での大失敗 

僕のSkyland Ventures 始めて以来の5年の活動の失敗だなと思うのは
・アソシエイト Yoshitaka Okayama氏
・投資先の若手起業家
からの推薦の投資をたくさんたくさん断ってきたことである。

 

投資するかどうかを真剣に考えずに理由付けて断って来てばかりだったけど。それがダメだと思ったのが2年くらい前の2015年あたり。以来、岡山氏、若手起業家からの推薦のシード・アーリーステージは全部投資するつもりで話してます。

 

結果的に合意に至らないケースもありますがこれからも、若手の言うことを聞いて投資を決めて行きたい。

 

著名VCの語る投資の失敗の本質

 

メルカリやgumi、グノシーなどの初期投資家として著名なEast Ventures松山太河さんも下記のように振り返る。

 

<投資の失敗について> 
僕のような小型のアーリーステージの投資組合にとっての投資の損失というのは、そもそもの掛け金が比較的小さいので、全損であっても影響は小さい。
最大の投資の失敗というのは、目に見えない「投資すべきだったのに投資しなかった」機会損失にあるように思える。

代表的な失敗事例をあげておきます。

・グリー初期にの元ネットエイジで一緒に働いていた山岸氏(現副社長)から相談を受けた際に、時価総額が×億で高いな~と思った。→いまでは東証一部の時価総額数千億の日本を代表する会社に。
・当時まぐまぐでアルバイトしていた佐野君が料理サイト作ってて、当時僕は、「趣味のサイトか~ ひまなのかな~」と思っていた。→月間UU2000万人のクックパッド

・アクセンチュア時代の先輩吉松さんに喫茶店によびだされて、当時まだ大学生だった田中良和氏と一緒に話を聞いて、化粧品のメルマガを出すんだ、と説明された時には「吉松さん!!オトコなのに!!!」と思って、どうやって資金の相談につながらないようにするか、懸命に話をそらしていた。→@コスメ大成功 一部上場おめでとうございます!

・eGroupsの日本法人取締役を引き受ける際に、サンフランシスコで、eGroups創業者1人のカール・ページから、今度弟が起業して検索サイトを始めたんだ、と弟さんを紹介されたけど、「え!いまさら!検索エンジン!!!アルタビスタかよw!Gooooogle!死ぬほどスペルうちにく!」と思った。
あと弟が兄より出世するなんて、ありえないと自信を思っていた。
→ラリー・ページは、その後神速で世界制覇

・ネットエイジ時代に西川さんとシリコンバレーの「Idealab」を訪れた際に、小さなスペースに机がちょこっとだけあったOvertureを見つける。ビジネスモデルを聞いたら、「検索結果に広告を差し込むんだよ!」と聞いて、帰りしな西川さんと2人で「!!!ぜったいに!!!この会社は!!!ダメですね!!!!!」と確信していた。
→その後Yahoo!が買収、Googleも採用するビジネスモデルに

ちなみにその際に、多数の机とスタッフで大きなスペースをわが者顔で占めていた玩具ECの「eToys」をみて、僕も西川さんも「この会社は勢いがあって!一番成功しそうですね!!!」と言っていた。→デラウェア破産裁判所で2001年倒産
ほんとうにわからないものです。。。

引用 勉強note: 投資の失敗について

 

投資先起業家からの推薦スタートアップへの投資

あまりもう若手では無い投資先ですが、八面六臂 松田 雅也さんからの紹介の会社にも今回アーリーステージで投資させて頂くことになりました。

 

松田さんとはかれこれ5年投資家・起業家としてやっておりますが、彼の初の推薦の会社なので投資合意に至り良かったです。

 

投資先の紹介であってもなかなか理由を付けて投資できないケースも多い訳ですが、投資先の紹介は全社投資していく方が良いのではないかと思っています。

 

木下 慶彦 - 若手・歳下の言うことは聞いた方がいい。 SVの5年の活動の失敗だなと思うのが、 ・アソシエイト... | Facebook

今なおインターネット好きな学生に読んで欲しい『ウェブ進化論』

最近ウェブ進化論を読み直す時間があり、とても良いなと思い、学生向けの講演の場でもこの本を紹介しました。ウェブ進化論はシリコンバレーからインターネットのことを発信し続けるコンサルタントでありブロガーだった人物で、2006年に出版され、2004-2009年に大学生を過ごした僕にとっては当時とてもインターネットの可能性を言語化された本として影響を受けました。

 

ウェブ進化論 本当の大変化はこれから始まる (ちくま新書)

ウェブ進化論 本当の大変化はこれから始まる (ちくま新書)

 

 ウェブ進化論を読むとわかることは、Before GoogleとAfter Googleですべてが変わったかのようなシリコンバレーやインターネットの2005年前後の歴史を感じることができる。

 

それ以外にもあたり前のようで、相当インターネットのことが好きでないとそれぞれのワードを説明出来ないだろうと思われる各キーワードがストーリーの中で紹介されており、とても読みやすい。

 

・インターネット
・チープ革命
・オープンソース
・ムーアの法則
・産業革命の歴史と情報革命
・検索エンジン
・ロングテール
・API
・SEO
・ウェブサイトとウェブサービス
・Web2.0
・インターネットのこちらとあちら
・アフィリエイト
・ブログ

 

10-20代の人には今なおオススメしたい本です。

 

 

究極のブラウザアプリSmoozをつくりながら目指すもの #アプリ開発QA

Smooz加藤さんをゲストに来て貰った #アプリ開発qaの当日のQAセッションは前回照会した記事のとおりです。

labs.skyland.vc

 

 

当日の冒頭に加藤さんの自己紹介やSmoozの狙いについてスライドをつかって話してもらいました。スライドは Creating tools for the future // Speaker Deck 。そのときの話を書き起こしました。

 

明日(アス)のツールをつくるアスツール

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 こんばんわ加藤と申します。アプリ開発おじさん、37歳です。今日はせっかく来て頂いたのでここでしか聞けない話をできたらいいなと思ってます。資料は英語になってますが、説明は日本語でしますが5分ぐらいちょっと僕自身の紹介をさせてください。

 

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高校・大学時代はいわゆるパソコンオタクで触ったりしているのがとても好きな学生でした。それで大学卒業してからはソニーに入り、MD Walkmanの部署やエクスペリアの部署にいて、ここで感じたのはハードウェアのビジネスはめちゃくちゃ厳しいなって言うことでした。少しデザインを変えたりすると数十億円予算が変わるので、ハイリスクハイリターンなビジネスだと感じました。

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ハードウェアのビジネスは面白いけど、自分で起業して取り組むには難しいと思いますが、ソフトウェアなら1個作ったら1億コピーしても元はタダじゃないですか。競争はこちらも激しいんですけど、なんとかここでやっていきたいと思って30歳過ぎてからプログラミングを勉強し始めていったんですね。

 

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その後は、楽天に移って、この時も起業するので3年ぐらいで辞めるのでと修行させてもらう感じで、楽天では楽天のアプリやViverというメッセンジャーアプリなどのプロダクトマネージャをやって、その傍ら個人開発でテニスのスコアをアップルウォッチで忘れないようにつけるアプリの作ったりして、2015年のベストアップルウォッチアプリに選ばれました。

そして、さらにその後、自分の会社を作りました。何やるかってな全く決めてなくスタートしましたが、人間の能力を拡張する様な道具を作りたいと思って『アスツール』という社名にしました。ゲームなどのように時間を潰すものじゃなくて、人間が効率的に時間を使うことやってもっと人生を豊かにしたい、意味のあるものにできるようにしたい、そう思って会社を作りました。

 

究極のブラウザアプリSmoozをつくりながら目指すもの

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で、今やってるのはですねブラウザアプリを作っていてSmoozというアプリで、だいたい20万ダウンロードぐらいの状態です。今のところ、広告はしておらず、本当にクチコミだけで広がっています。2016年にはアップルさんからベストアプリに選んでいただきました。

 

 

なぜブラウザを作っているかといえば、スマートフォンのホーム画面を見た時に、SafariはiPhoneが出て10年の中でずっと残り続けていると思ったんです。

 

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メッセージ(SMS)はLINEになって、

メールはGmailになって

メモはEvernoteになって、

と変わっていっているのに、Safari だけはiOSの標準ブラウザを変えられないけれど、本当に良いもの作ったら世界中の10人に1人ぐらいの人は使ってもらえる可能性があるじゃないかなと思ってブラウザを作ることにしました。

 

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iphone を出てから10年経っているんですけどブラウザは全く進化していないと思ってていて、Safariではタブを切り替えるのにも一苦労。

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Smoozでは検索した結果のリンクを押していけばタブが新しく開いて、スワイプするだけでタブが切り替えられていく。この真ん中のボタンを上に引っ張るだけですぐタブを消せる。

 

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それから長期的にやっていきたいのは文字を打つのめんどくさいと思うので、見てるページを元に、次見たいページを予測したいとか言うことをやりつつ、その中に広告を入れて行くこともできるのではないかと思っています。

 

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Smooz 開発者の加藤雄一氏のTwitterは @sassymanyuichi